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テクノロジーとプラットフォーム

アッヴィは、革新的なパイプラインで、患者さんにより良いソリューションを提供することを目指しています。

医療の未来への投資

新薬の開発は、病気の生態を深く理解することから始まります。アッヴィは、得られた知見から、その病気に対する最良の治療アプローチを見いだすことを目指しています。

アッヴィは、私たちのパイプラインにおけるイノベーションを推進させる新しい技術と医薬品プラットフォームを探求し、より高い成功確率でプログラムを推進させることで、患者さんにより良い治療を提供することを目的に医療の未来に投資しています。

革新的な医薬品の創出に用いている主な医薬品プラットフォームを以下に紹介します。

標的抗体

モノクローナル抗体

モノクローナル抗体は、研究所で創製される免疫系のタンパク質です。それらは、特定の病気と闘うために特定の標的に選択的に結合するように設計されています。決まった抗体の完全なコピーを大量に作製できる単一クローンに由来することから、モノクローナルと呼ばれています。

アッヴィは、モノクローナル抗体の創薬研究の豊富な経験を通して、免疫学、腫瘍学、神経学などさまざまな分野の治療につながる新たな知見を発見しています。

多重特異性抗体

多重特異性抗体は、研究所で創製される抗体で、同時に複数の標的または部位に結合できます。モノクローナル抗体とは異なり、複数の標的に結合することで、今までにない新しい方法で病気を治療することを可能にします。例えば、がん治療では、二重特異性抗体は、免疫細胞をがん細胞に誘導し、がん細胞を死滅させることができます。

第1世代の二重特異性抗体は、特定の血液がんでは有効性を示していますが、固形がんに対する効果は限定的でした。アッヴィは二重特異性抗体の可能性に着目し、血液がんと固形がんの両方を標的とするT細胞リダイレクト型二重特異性抗体プラットフォームを研究しています。

抗体薬物複合体

抗体薬物複合体(ADC)は、抗体が標的とする場所に直接、薬剤を運ぶように設計されています。ADCは、モノクローナル抗体に低分子薬を結合させ、がん細胞を選択的に死滅させるために使用されています。

イミュノロジー領域という新しい疾患領域においてもADCを用いた応用研究を行っています。アッヴィは、オンコロジー領域の次世代のADC研究を応用し、免疫介在性疾患のための今までにないADCプラットフォームを開発しています。

標的タンパク質分解

“Degradomers“は、標的タンパク質分解の力によってタンパク質を分解する分子です。

従来の低分子は、特定の部位に結合することによってタンパク質の活性を調節しますが、その効果は可逆的です。病気の原因を標的とするために、アッヴィは、体に存在するタンパク質分解システムにより病気の原因となるタンパク質を排除するdegradomersと呼ばれる新しい分子を開発しています.

アッヴィの研究者は、腫瘍学、免疫学、神経学などの分野で、これまで薬による治療が不可能と考えられてきた病気の標的タンパク質を見つけ、degradomersを利用する方法を研究しています。

遺伝子治療

遺伝子治療では、ウイルスベクターを使用して遺伝物質を患部の組織に運び、欠陥のある遺伝子を正常な遺伝子に改変または置き換えたり、患者さんの患部の組織において治療用タンパク質を生成させることができます。

アッヴィは、治療が必要で、このアプローチがベネフィットをもたらす可能性がある患者さんのために、次世代遺伝子治療の開発に取り組んでいます。

細胞療法

細胞療法は、生きた遺伝子組み換え免疫細胞を用いた治療法です。患者さんに投与される細胞は、その患者さん(自家)またはドナー(同種異系)のいずれか、そして将来的には人工多能性幹細胞(iPSC)に由来します。

このアプローチの1例が、キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法です。CAR-T療法では、患者さんまたはドナー由来のT細胞 (免疫細胞の一種)を改変して、がん細胞の表面にある分子を標的にしてがん細胞を死滅させます。これまでにないアプローチとして、T細胞をin situで改変する方法や、ナチュラル キラー(NK)細胞やマクロファージなどの新しい免疫細胞を用いた方法も研究されています。

アッヴィは、固形がんおよび血液がんを治療するための次世代の自家および同種異系CAR-T療法を開発するために、高度な遺伝子編集およびプレシジョン メディシン技術に投資しています。

低分子化合物

低分子は古くから応用されている医薬品です。低分子は比較的単純な構造であり、化学的に合成することが可能です。また、分子量が小さいため、多くの場合、経口投与が可能であり、細胞に容易に入りこむことができます。細胞内に入ると、酵素やタンパク質などの標的分子と相互作用し、病気を治療するための生物学的プロセスの調節を助けることができます。

アッヴィは低分子化学の豊富な経験をもとに、病気の治療に、より大きな影響を与えられる新しい発想とアプローチに取り組んでいます。アッヴィはすべての治療領域で新規の低分子治療薬を開発しています。