旅とは、途中で終わるものではなく、目的地まで続くものです。ならば、間違いのない相棒を選ばねばなりません。
抗体-薬物複合体(ADCs)は、まさにこのような旅をします。ADCsは治療を必要とする細胞だけに治療を提供します。オンコロジー(がん)領域では、ADCは、患部近くの正常な組織には損傷を与えずに、化学療法でがん細胞を破壊することを目指しています。アッヴィの研究者は現在、このADC技術を利用した標的免疫療法、特にステロイドの投与による自己免疫疾患の患者さんの治療について研究しています。
リサ・オルソン博士(免疫領域バイスプレジデント)は、「私たちは、免疫を利用して標的細胞を殺そうとはしていません。細胞の気分を変えて、“怒らないように”しようとしています。免疫細胞内にステロイドを送り込める抗体を入手できるか、そして送達後、ステロイドが細胞内で適切に機能するかどうかが、大きな問題です」と言います。
科学者約10人だった専任チームは、すべてを明らかにするために、科学者50人にまでふくれあがりました。