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日本での適応疾患領域

患者さんのニーズが高い領域にフォーカスしたパイプラインを通じて、患者さんがより健康的に生活できるためのお手伝いをしています。


リウマチ性疾患 - Rheumatology

関節リウマチ

主に手や指の関節の腫れや痛み、変形を特徴とする疾患で、国内の患者数はおよそ60~70万人と推定され、女性に多く、40代~50代で発症のピークを迎えます。関節の破壊の進行により手術に至る場合もあり、治療困難とされていた疾患ですが、生物学的製剤の登場により、進行の抑制、劇的な臨床症状の改善が可能になっています。最近では早期の積極的な治療により、将来の関節破壊を抑えられることが解明されています。

強直性脊椎炎

脊椎関節炎の代表的な疾患で、国内では数万人の患者さんがいると考えられ、比較的まれな疾患とされています。首から腰にかけての関節の痛みを中心とした疾患で、脊椎の強直化が進むことで、将来的には竹様脊椎と呼ばれる、脊椎の自由な動きが困難な状態になることがあります。一般には、腰を中心に重い痛みを訴えることが多く、従来は、運動とNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)による痛みの軽減が主な治療法でした。生物学的製剤の登場により、痛みの症状が劇的に改善する症例も報告されるようになっています。

若年性特発性関節炎

16 歳以下の小児に発症する原因不明の慢性関節炎と定義され、国内では数万人の患者さんがいると考えられています。以前は若年性関節リウマチと呼ばれていた疾患で、主に全身型、関節型に分類されます。全身型では、発熱、発疹、関節炎が、関節型は持続する関節炎が主な症状です。関節の痛みにより、通常の学校生活を諦めざるを得なくなることもある疾患ですが、生物学的製剤の登場により、痛みの緩和、治療による入院・通院の軽減などにより治療環境は大きく変化してきています。


皮膚科領域疾患 - Dermatological Disorders

尋常性乾癬

乾癬とは、慢性の炎症性皮膚疾患で、国内に約10 万人の患者さんがいると考えられています。なかでも尋常性とは「普通の」「よくある」という意味で、乾癬患者さんの90%近くを占め、主な症状に難治性の皮疹があります。乾癬の皮疹では皮膚に炎症が起きて赤くなり、皮膚の新陳代謝が異常になることで盛り上がり、表面に銀白色の鱗屑(りんせつ)が表れ、それがフケのように剥がれ落ちるようになります。頭皮や爪など人目に付く部分に症状が現れやすいという特徴があり、しばしばQOL(生活の質)に大きな影響を及ぼすことが知られています。

関節症性乾癬

乾癬の皮膚症状に加え、関節の腫れ・痛みを認めます。第一関節(指先から数えて一番目の関節)に症状が現れることが多いですが、脊椎に及ぶこともあります。また、爪が変形して小さなくぼみや凹凸ができることもあります。症状が進行すると関節は変形し、日常生活に支障が現れるので、その前に適切な治療を受けることが重要です。


消化器系疾患 - Gastrointestinal Diseases

腸管型ベーチェット病

ベーチェット病という慢性再発性の全身性炎症性疾患のうち、腸管に潰瘍病変が併発する疾患で、国内では4,000人程度が罹患していると考えられています。腸の粘膜が傷つくことで慢性的な腹痛や腹部不快感、下痢や下血、時には便秘などが起こります。潰瘍が深くなって腸に穴が開いてしまったり、腸から出血したりすることによって、入院や手術が必要になることもあります。また、内臓病変、神経病変、血管病変、眼病変などを伴うこともあるため、個々の患者さんの病状や重症度に応じて治療方針を立てる必要があります。

クローン病

原因不明の炎症が小腸や大腸、胃や肛門といった消化管全体に起こる病気で、国内では4万人程度の患者さんがいます。罹患すると慢性的な下痢や腹痛、発熱が起こり、体重減少や貧血を引き起こします。この疾患は、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら進行していくに伴い、腸管内の合併症や肛門病変を起こし、将来的に重症化し、入院や手術が必要になることも少なくないため、早期に治療を始め、病気を上手にコントロールすることが求められます。

潰瘍性大腸炎

原因不明の炎症が直腸から連続的に起こり、大腸の粘膜が傷つき,ただれや潰瘍ができる病気です。国内では16万人程度の患者さんがいます。罹患すると慢性的な下痢・血便・腹痛が起こり、発熱や貧血などがあらわれます。この疾患は、良くなったり悪くなったりを繰り返し、将来的に重症化すると、潰瘍のできる範囲が広がり入院や手術が必要になるほか、がん化のリスクが高まることがあります。このため、早期に治療を始め、病気を上手にコントロールすることが求められます。


眼科領域疾患 - OPHTHALMOLOGY

非感染性ぶどう膜炎*

眼球を覆う血管が豊富な組織であるぶどう膜に炎症が生じ、痛みや腫れが出たり、目がかすむ、見えにくくなるなどの症状が出てくる病気で、ぶどう膜そのものの炎症だけでなく、さまざまな全身の病気で他の臓器の炎症に伴ってぶどう膜炎の症状を示します。サルコイドーシス、ベーチェット病、フォークト・小柳・原田病は3 大原疾患に挙げられ、ぶどう膜炎を伴う疾患として知られていますが、原因が特定できない場合もあります。また、ぶどう膜は網膜と接しているため、そこに炎症が起きると網膜に影響し、視力低下につながる恐れもあります。治療法は、原疾患ごとに異なりますが、最近では、非感染性ぶどう膜炎*については、生物学的製剤の使用も可能になっています。

*非感染性の中間部、後部または汎ぶどう膜炎


感染症 - Infectious Diseases

RSウイルス感染症

秋から春にかけて流行する乳幼児期にもっとも頻度の高い感染症で、2 歳までにほぼ100%が初感染を受けます。ほとんどの成人、年長児では軽症~中等度の上気道炎で終息しますが、乳幼児では重症化することがあり、うち3~4割が下気道炎を発症し、1~3%が重症化して入院治療を必要とします。国内では年間2~3万人の入院があると推察されています。特に早産児や慢性肺疾患、先天性心疾患、免疫不全、ダウン症候群を伴う児では重症化しやすいことが知られています。感染後の重症化を防ぐため、早産児や、上記の疾患を持つ赤ちゃんを対象に注射薬の投与がおこなわれています。

C型慢性肝炎

C型慢性肝炎の原因となるC型肝炎ウイルス(HCV )は、世界で約1億6,000万人、日本では約150 ~200万人が感染しているといわれています。肝臓に炎症を引き起こす感染症で、慢性化すると自覚症状は少なく、やがて肝硬変、肝臓がんへと進行します。国内では肝臓がんの約7 割が、C型慢性肝炎が原因です。C型慢性肝炎は適切な治療により、HCVを排除でき、肝硬変や肝がんへの進行を抑える可能性があります。しかし、感染に気づいていない患者さんへのHCV感染に関する啓発活動や、メディカルニーズに応える次世代薬の開発が必要とされている疾患です。

HIV感染症

HIV 感染症は、HIV(Human Immunodeficiency Virus:ヒト免疫不全ウイルス)が免疫担当細胞(主にCD4 陽性リンパ球)に感染し、免疫系が徐々に破壊されていく進行性の感染症です。HIV 感染により免疫力低下を呈し、特定の23 疾患(カンジダ症、ニューモシスティス肺炎など)を発症した場合を、AIDS(AcquiredImmunodeficiency Syndrome:後天性免疫不全症候群)と言います。国内では2015 年末時点で、HIV感染者17,909 件、AIDS患者8,086 件の計25,995 件が報告されています。HIVの主な感染経路は、性的感染・血液感染・母子感染の3 つに限られています。HIV治療薬は様々なものが開発され、原則として多剤併用療(Anti-Retroviral Therapy:ART)にて治療が行われています。


ニューロサイエンス - Neuroscience

社交不安症(SAD)

社交不安症(SAD)とは、社交状況や人前で何かをする状況におかれたり、自分がおかれることを想像するときに過度の不安や緊張を生じ、それらの状況を避けようとするあまり日常生活に支障をきたしてしまう疾患で、不安症の一つに分類されています。社交不安症の12 ヵ月有病率は約7%と推定されており、典型的な発症年齢は10 歳代半ばと低いため、多くの患者さんが長く苦しみ、その間、多くの社会的不利益を被っていると考えられています。また、社交不安の症状が自分の性格の問題であるととらえる患者さんが多い事も特徴とされています。薬物療法の第一選択薬となるのは、抗うつ薬の一種である選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)です。

※SADとは、“Social Anxiety Disorder”の略称

強迫性障害(OCD)

強迫性障害(OCD)は、決まった行動を繰り返すのが特徴です。くり返しの行動は「強迫行為」と呼ばれ、「強迫観念」がもとになっています。いったん強迫観念がわき上がってくると、不安や不快感に耐えられず、それを払拭したり中和したりするために、同じ行動を繰り返します。強迫障害は、有病率は低い(1~ 2%)ものの、患者さん本人だけでなくその家族など周辺者のQOL(生活の質)をも低下させるため、寛解を目指すことのできる治療戦略が重要です。

※OCDとは、“Obsessive-Compulsive Disorder”の略称

うつ病

うつ病の基本症状は、「気分が落ち込む、気がめいる、物悲しい」といった「抑うつ気分」です。また、あらゆることへの関心や興味がなくなり、なにをするのも億劫になります。知的活動能力が減退し、家事や仕事も進まなくなります。うつ病の生涯有病率は10~15%です。一生のうち、6人に1人がかかる病気で、女性のほうが男性の約2 倍かかりやすいことがわかっています。うつ病の治療に用いられる抗うつ薬には、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)など、さまざまな種類があります。

パーキンソン病

パーキンソン病は、神経伝達物質のひとつであるドパミンが不足することで情報伝達がうまくいかなくなり、振戦、筋固縮、動作緩慢および平衡障害等の運動障害が生じる病気です。50~ 60歳代で発症することが多く、日本での患者さんの数は約15万~ 18万人と推定されています。現在、パーキンソン病の根治的治療法はなく対症療法が中心ですが、薬物療法により症状が軽減でき、今まで同様の生活を送ることが可能です。レボドパの登場以後、生命予後は改善され死亡率も一般の方と変わりませんが、病状が進むと、薬の効き方に変動が生じ、ジスキネジア(不随意運動)やウェアリングオフ(薬の効果が途切れる時間帯に出る症状)が現れることがあります。

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